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『笑った富士山』

ZOKEI ANIMATIONSの中から1本
今日は『笑った富士山』という作品を紹介しましょう。

作者は唐沢 和也(からさわ かずや)さん
東京造形大学アニメーション専攻領域の第4期生です。

この作品は以前にこのWebZoでも御紹介した
3年生の演習授業「アニメーション演習B?」の課題
<私に関するストーリー>として制作されたものです。

通称<マイストーリー>とも呼ばれるこの課題は
まず自分の経験を元にしたシナリオを作り
それを自身のナレーションで綴るもの。
唐沢さんのお茶目な雰囲気が伺える楽しい作品となっています。


『笑った富士山』/ 唐沢 和也 2008年(4’04)

3年次にこの傑作を生み出した唐沢さんですが、肝心な卒業制作にはあまりにも超大作に挑み過ぎて、残念ながら完成までは至りませんでした。
しかしその熱意が認められて何とか卒業は果たし、その後東京藝術大学の大学院へと進みました。

横浜にある大学院での研究制作を続けながらも、造形大でやり残した分を気にしていた彼は、つい先日、その未完だった卒業制作をやっと完成させて、送ってくれました。

題名は『ねんりん兄弟とカーボンじい』11分15秒の大作でした。
やはり卒制ともなると制作時間が掛かりますよね〜、って間に合わないのは困りますが・・・。
近々皆さんにその作品も見ていただけるチャンスが作れればと思います。
お楽しみに。


(教員:森まさあき)

アニメーション論B

毎年後期に開講している「アニメーション論B」は
私の専門分野でもある人形アニメーションの歴史と技術とその発展など
人形アニメーション独特の様々な表現法を紹介する90分の講義授業です。

チェコのイジィ・トルンカから始まり、同じチェコのカレル・ゼーマン、
ハンガリー出身のジョージ・パル、ロシアのラディスラフ・スタレビッチ、と
内容は作家またはテクニックのくくりで毎回テーマが替わります。

単なる紹介ばかりでなく、学生達が興味を持ってその後に各自がそれらを探して見るように、楽しく見せようというのが、この講義のポリシー。

ハリーハウゼン関連書籍

今進めているのは「レイ・ハリーハウゼン」の巻。
いわゆる<お人形さんお人形さんしたアニメーション>とは違う
映画の特殊効果(スペシャルエフェクト)として人形アニメーションを用いて成功した作品群の紹介。
「キングコング」のウィリス・H・オブライエンから始まり、それを単なる怪獣映画からファンタジー映画にまで表現を広げたハリーハウゼンの偉業と、それに影響された後続者たちの進んだ道。

私自身がアニメーションの道に進む大きなきっかけとなった、敬愛する特撮の神様=レイ・ハリーハウゼン先生に関して熱く語る!この講義の1つの山場です。今期は調子に乗って、このテーマで3週間やります!ハハハ・・・

講義にはアニメーション専攻の学生ばかりでなくグラフィックや室内建築
テキスタイルに映画、写真、サステナブルなどといった、他の専攻領域の学生も履修出来るので、履修者も軽く100人を越える大家族授業です。

来週のテーマはいよいよ
<そしてそのコマ撮り恐竜たちは、なぜ絶滅の危機に陥ったのか!?>

それが終わると、その翌週からテーマは<クレイアニメーションの歴史>に入ります。面白そうでしょ?


(教員:森まさあき)

『おるすばん』

ZOKEI ANIMATIONSの中から
もう1つ『おるすばん』という作品を紹介します。

制作したのは坂元 友介(さかもとゆうすけ)さん。
東京造形大学アニメーション専攻領域の第1期生です。

高校時代からアニメーションを作り始め
東京造形大学に入学してからも
『在来線の座席下に住む男』『焼魚の唄』
『電信柱のお母さん』『蒲公英の姉』などなど
人形や切り紙、そして手書きのアニメーションと様々なテクニックを使ったそのユニークな作風と発想が話題となり、各種コンテストで多数受賞!NHKのデジスタでも紹介!と、それはそれは大活躍でした。

大学卒業後は東京造形大学大学院に進み、更に腕を磨き、修了制作として作られたのが、この『おるすばん』です。

彼はアイデアの宝庫で、色々なお話しを思い描き、空想するのが好き。
『おるすばん』はそんな彼が「絵本のようなアニメーションを作りたい!」というアイデアからスタートしたものです。

幾つもの章からなる、組曲のような作品です。
出来れば画面を大きくして御覧下さい。



『おるすばん』/ 坂元 友介 2009年(12’15)

個人作家として下北沢で特集上映会を開いたりした後に
大学院を卒業した坂元さんは、CMの制作会社の演出部に弟子入りし、ああ早くCM作家としても1本立ちがしたい!と夢を抱きながら、現在も多忙な毎日をめくるめく送っているようです。

頑張れ東京造形大学OB〜!


(教員:森まさあき)

『くじびき』

ZOKEI ANIMATIONSの中から
今日は『くじびき』という作品を紹介します。

作者は李 東勲(イ ドンフン)さん。
韓国からやって来た留学生で
東京造形大学の大学院で3年間学びました。
『くじびき』はそんな彼の修了制作です。

実は彼、大学院の修了制作として本当は別の作品を計画していたのです。
ところがどうしてもその作品が卒業に間に合わず、替わりに以前から制作を続けていた、この『くじびき』を仕上げて、何とか修了に漕ぎ着くことになりました。

まずは、色々と思いの詰まった彼の作品を御覧下さい。



『くじびき』/ 李 東勲 2008年(5’45)

卒業後も制作を続けていた本来の修了制作となる『夢の案内人』は、卒業して1年以上経った今年ようやく完成!
先日東京と京都で催されたICAF2010で東京造形大学の代表作品の1本として、めでたく上映されました。

アニメーションは一日にしてならず!と言うことでしょうか?

スローペースながらも着実に制作を進めている李 東勲(イ ドンフン)さんの今後を応援したいと思います。


(教員:森まさあき)

アニメーション演習 A-ll

「アニメーション演習 A-II」は2年生のための演習授業です。
前期の演習はグループによるアニメーション作品の制作でしたが
後期はそれが、いよいよ個人作品の制作になります。

まずは自分自身を上手く表現しなくては!ということで
初日は「他己紹介」の実践から。

「自己紹介」は自分を紹介しますが
「他己紹介」は他人を紹介するもの。

2人1組になってお互いをインタビューし
その情報を元にどうやって相手を上手く紹介するか
自分なりにその内容を短時間でまとめて発表する、ゲーム性のある授業。

他己紹介のためのインタビュー

他己紹介のためのインタビュー

クジ引きで決まった相手とちょっと照れながら打合せ
普段話したことのない相手でも、意外な一面を発見したり・・・
それをまとめて、みんなの前で紹介発表!
いつまでも照れてちゃダメよ!

照れながら他己紹介

人前でもキチンと話し、しっかり表現できるように
まずはそんなトレーニングを体験

他己紹介

ドキドキしながらも発表は、みんなそれぞれにハツラツとして見えます。

アニメーション演習?

その初々しさをいつまでも忘れないでね〜!


(教員:森まさあき)

アニメーション原理ll

「アニメーション原理II」は1年生のための後期の演習授業です。
テーマは<音楽に合わせての切り紙アニメーション>

切り紙アニメーション

まずは思い思いのデザインで切り紙人形を作り
音楽のテンポを計ってアニメーションシートに書き出したら
それに従って歩きと走りの動きを設計してコマ撮り撮影をしていきます。

コマ撮り撮影

簡単なようですが、リズムに合わせてコマ撮りで動かすのって
意外に大変なんです!

コマ撮り撮影

しかも人形や背景を凝って作りすぎると
アニメートの難易度がさらに上がって・・・

アニメーション原理?

まずは自分の身体で動かしの感覚を覚えてくれなくちゃね・・・

みんなヒ〜ヒ〜!言いながらも
楽しそうにやっています。


(教員:森まさあき)

ICAF四日目

東京会場の上映がすべて終わりました。

午前中はLes e ・magiciens 優秀作品上映でした。ヨーロッパの学生作品を集めたプログラムでした。大変すばらしいものでした。IMG_0344

仲介をしていただいているオフィスHの伊藤さんに登壇してもらい、解説をしてもらいました。

昼休みをはさんで東京造形大学が上映されるGプログラムです。入口には小出先生の似顔絵付きのポップがはってありました。

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お客さんもさびしくないくらい入っていました。

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東京工芸大学と東京造形大学のプログラムでしたが、出品者はどちらもたくさん来てくれました。

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中々客観的に観るのは難しいのですが、東京造形大学のプログラムはバランスが取れた良いプログラムでした。実行委員のK崎が、がんばってブルーレイディスクにして上映したので、一部ミスはありましたが、とても奇麗に上映できました。もうSDではがまんできない、HDで作り上映することが当たり前の時代になっていました。これで今年の学生の上映はすべて終わりました。気になった作品は東京工芸大学のカランコロンの音がする。」「タロは、まつと、東京造形大学のcreepy crawly」「screen toneでした。

次はICAFレトロスペクティブ!です。作家や教員として活躍しているICAF出身者の学生時代の作品を集めたプログラムです。一昨年の分から初めて第一回までさかのぼる順番で上映されました。たっぷり2時間ありましたが、どれも面白い作品ばかりでした。

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忙しい中作家も10人も来てくれました。

その後そのまま閉会式になり、古川実行院長の挨拶や、学生実行委員の挨拶等があり、

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やっと終わったと一息つく間もなく、場所を変えて懇親会がありました。実はこれに参加することが一番重要なことかもしれません。学年や学校の垣根を越えて、内気な学生たちも少しは交流できたようです。

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途中今回のICAFを中心となって運営している5人組の挨拶もありました。

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最後にスタッフ全員で集合写真を撮って終わりました。

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まだ京都上映もありますが、ひとまず、お疲れ様でした。


(教員:木船徳光)

ICAF三日目

上映のトラブルもなく無事終わりました。

最初のプログラムはPISAF 韓国/プチョン国際学生アニメーション・フェスティバル受賞作品集で、小出先生が司会をしました。今年のコンペティションに造形大の徳永さんのユートピアン」が入ったという、うれしいニュースを交えなら、PISAFの解説をしていました。

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続くEプログラム、Fプログラムは私も司会を手伝いました。

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多摩美術大学と武蔵野美術大学とも出品者がたくさん登壇してくれました。明日は日曜日なので、造形大学の卒業生もみんな来てくれると、うれしいです。忙しいと思いますが。

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1年生の校外授業でもあったので、みんな熱心に観ていました。休憩時間の造形大生、主に1年生です。

司会を一緒にやった工芸大の小柳先生と山中先生と一緒に写真を撮りました。P1070310

今日印象に残った作品は多摩美術大学のThe three boys」「葬儀屋と犬」「PHOTONと、武蔵野美術大学のTokyo Teleport」でした。PISAFの作品集もとっても良かったです。

暗闇の中で大きなスクリーンで映像を見ることは、パソコンのモニター上で情報として映像を見ることとは違います。明日のICAFレトロスペクティブ!の作品は是非大きなスクリーンで観てください。お待ちしています。


(教員:木船徳光)

ICAF二日目

も無事終了しました。

今日も造形大生は働いていました。受付でカラーカタログの販売をしている1年生と、上映担当の2年生、1年生、3年生です。写真は有りませんがサブの研修室上映も1年生がやっていました。

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先生も働いています。BプロとDプロの司会を森先生が、Cプロを和田先生が担当していました。

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先生として観ると、どれも面白いアニメーションでしたが、東京デザイナー学院のLoddy of pumpkin」「きつねこ」「Vi.COROLLAと、東京藝術大学の地球マニアのエイリアンが作った奇妙な生き物」「PART BLUE」「安息の場所」「くちゃおが個人的には特に興味深い作品でした。講堂での上映はもうありませんが、研修室ではまだ観ることができますので、是非、新美術館に来てください。

東京造形大学の作品も面白いとK崎くんが言っていたので、できればそれを目標に来てください。ご自由にお取りくださいコーナーにいいものも置いてあります。


(教員:木船徳光)

ICAF一日目

無事終わりました。

今回はカタログが文化庁の支援のおかげでカラーになりました。当日届いたそれを熱心に見ている小出先生と、造形大の学生スタッフです。

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仕事もしています。上映の準備をしている実行委員の和田敏克先生と学生スタッフです。山中新FDのもと各校の学生スタッフもテキパキ働き、準備は例年より順調に進んでいました。

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予定通りに開会式も始まり、無事終わりました。

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Aプログラムは京都精華大学と女子美術大学の上映でした。上映後、女子美術大学の先生と学生の話を聞きます。作者の顔が見えるのがICAFの良い点でもあります。

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控室では森先生たちが特別プログラムの「追悼・川本喜八郎」の打ち合わせをしていました。

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笑いの絶えない楽しい追悼プログラムでしたが、最後はしんみりとした気分になっていました。学生たちの作品を熱心に観ていた川本先生を思い出しました。

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終了時間は少し押しましたが、混乱もなくすみやかに撤収しました。

講堂だけでなく研修室でサブの上映もやっています。造形大学の講堂での上映は日曜日ですが、明日しか来れない人も研修室で観ることができます。造形大学らしいプログラムになっていますので、是非観に来てください。


(教員:木船徳光)


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ZOKEI ANIMATIONS

PICK UP !

■ ZAA誕生!
東京造形大学アニメーション専攻の作品群が楽しめる 「ZOKEI
ANIMATIONS ARCHIVES」略して
「ZAA」がスタートしました。
専攻設立から始まる膨大な量の過去作品群や、読み物、インタビュー記事、アニメコーナーなどなど
その内容も続々とリニューアルしつつのオープンですので、段々充実するワンダーランド!
待望のアーカイブ・サイトです。
まずはどんなものか?どうぞお気軽にお立ち寄り下さい。
https://www.anizo.com/
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■アニメーション専攻領域について

今や国際的にも認められる日本のアニメーション文化。東京造形大学のアニメーション専攻領域は、他に先駆けて本学が着目してきた領域です。単なるオタク・アニメではなく、アートや実験映像、CGやパペットなど、様々なアプローチからその理論や技術、そして現象を研究し、新たな表現手段の可能性を幅広い視野を持ってバランス良く実践的に学べることを目指しています。

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