カレル・ゼマン展
2010年05月26日 カテゴリー:展覧会紹介
愛知県刈谷市美術館で5月30日まで開催されている展覧会
チェコ・アニメ もうひとりの巨匠
『カレル・ゼマン展』トリック映画の前衛
<もうひとり>とは6年前に、やはり同美術館で展覧会が企画開催されたチェコ人形アニメーションの祖、イジー・トルンカに対しての事。
カレル・ゼマンはイジー・トルンカと並んでチェコ・アニメの双璧とも言える巨匠中の巨匠!
ガラス細工を使った「水玉の幻想」や、トリック映画の傑作「前世紀探検」「悪魔の発明」、切り紙アニメーション「シンドバッドの冒険」「ホンジークとマジェンカ」などなど、それら作品に関わる展示を眺めると、計り知れないその多彩な才能に改めて敬服させられます。
実際に使われたアニメーション用の人形や、切り紙アニメーションの素材、コンテ、スケッチ、デザイン画にポスターと、マニアにはたまらないお宝の数々!
特に「悪魔の発明」の足漕ぎ式小型水中移動車にまたがった潜水夫の実物人形は涙モノ!
ゼマンらしい「トリック体験コーナー」もあるのが可愛らしかった。
ゼマンの娘さんルドミラ・ゼマンの作品も合わせて展示。
こんなに貴重なチェコ・アニメの歴史的資料が刈谷に集合しているなんて!凄いぞ刈谷市!この美術館にはチェコ・アニメをこよなく愛する素敵な学芸員さんが居らっしゃるんでしょうね。残念ながら東京には巡回予定のない貴重な展覧会でした。
(教員:森まさあき)