【2年授業】シネカリアニメーション
2021年06月28日 カテゴリー:授業紹介
前期授業も折り返し地点を過ぎ、梅雨に入ったような入ってないようなお天気ですがみなさんお元気でしょうか?
今日は木船徳光先生と私・若見が受け持っている「2年生アニメーション基礎C」の授業の紹介です。
この授業は色々な視覚効果を様々な素材を使いつつ体験するワークショップ的な授業になっております。
基本的に1日限りで終わる内容になっています。
6月の本日の授業は「シネカリ」です。
シネカリ?初めて聞く人もいるかと思いますが、
黒く現像されたフィルムの乳剤を尖った針などで削り光の線を描き出す手法で有名な作品ですとNORMAN McLAREN/ノーマン・マクラレン監督の「Blinkity Blank/線と色の即興詩」(1955/5分 15秒)があります。
フィルムや現像自体が馴染みがない人も多いかもしれませんね。
今日受講する学生達もノーマン・マクラレン監督の作品は見たことがあってもフィルムを触れるのは初めてだったようです。
フィルムでよく使用されるのは35mmと16mmと8mmとあり、35mmは劇場映画用、16mmはセミプロ用、8mmは一般家庭用で使用されることが多かったようです。
今日は16mmフィルムを使用します。
絵を描くところは16mm以下….この面積に絵を描くわけですから大変ですね。
今日は24 f=1秒で行います。24枚描いたらやっと1秒!
今回は6人で1チームになり6メートルのフィルムをみんなで分担して描いていきます。
1人1メートル=およそ5秒分ほどを担当します。
一列に並んで黙々と描いていきますが、前後のコマを話し合って繋がるようにしています。
先の尖ったキリで乳剤を削りながら絵を描きます!
こまかい〜〜〜!!!
絵を削ったあとは色を塗ります。
このチームは残り1名、まだ描いてます。
全員が時間内に描き終わらないと黒い画面が残ってしまいます。
無言のプレッシャーがかかりますね!
完成したチームから助手さんが全員のフィルムを繋いでくれています!
助手さん達は学生時代にこの授業を体験しているので流れもスムーズです。
16mmフィルムの映写機も準備していよいよ上映です!
↓ クリックすると再生されます
おぉ〜!!動いていますね。
これは横幅12mmに書かれた絵ですよね。フィルムの光を通すと、とても幻想的で面白い質感のアニメーションになります。
2年生はほぼフィルムに触るのが初めてでしたが、制作時間はおよそ1時間10分ほどでしたがみんな完成しました!
アニメーションを生み出し制作した先人達の苦労と知見に触れることのできる授業でした。
来週は紙シネカリや素材を使ったシネカリなど、AfterEffectsを使用したデジタルシネカリを行っていきます。
(教員:若見ありさ)