ジブリとパテマ
2014年06月21日 カテゴリー:ハイブリッド授業, 大学院, 授業紹介
金曜日の3〜4限目、大学院の授業「造形特講」は各専攻から毎週様々な特別講義が提供されるオムニバス形式の講座。
ここ3週間はアニメーション専攻が担当する特別講義が開講されました。
その最終日となった20日(金)はスタジオジブリで長年CGを担当されている泉津井陽一(せんづいよういち)さんと、三好紀彦(みよしのりひこ)さんが講師として来校されました。
ジブリの新作『思い出のマーニー』の作業をやっと終えたばかりの状態で駆けつけて下さったお二人。
0号試写もまだこれからという、出来たてホカホカ状態の『思い出のマーニー』公開は7月19日から!
この日は今までに手掛けた『風立ちぬ』や『かぐや姫の物語』などの作例を中心に、スタジオジブリにおける独特の絵作りの考え方、CGの利用法など、細かく説明して下さいました。
絵作りに対する考え方が、他の制作会社と全く違う現場ジブリのその真剣さ、試行錯誤を含む作業の大変さに触れることが出来、想像を絶する複雑な制作工程を踏んでいた事実を再確認し、作品をもう1度新たな目で鑑賞しなくてはいけない!と会場からはため息が漏れていました。
続く5限目は、別の教室で「ハイブリッド特別講座」が開かれました。
これは東京造形大学の大きな特徴の1つでもある、専攻領域をまたいで、どの専攻の学生も履修することが出来るという、広く門戸を開いた自由度の高いオムニバス講座。
毎回代わるゲスト講師、この日は『イヴの時間』『サカサマのパテマ』などで有名な吉浦康裕(よしうらやすひろ)監督の登場!
こちらでは、いかに効率良く絵作りを行い、自分の言いたいことや表現したいことを伝えるか?といった、スタジオジブリとは全く対照的とも言える、効率の良さを重視した現場における創作のポイントについて、吉浦監督の熱気に溢れたハイペースなトークが展開されました。
クリエーターさんの来校!と言うことで、講義終了後に質問やサイン攻めに遭う吉浦監督。
アニメーション界の大物ゲスト講座が続いたとてスペシャルで貴重な一日となりました。
(教員:森まさあき)